冬季課題(情報科・数学科)
ここでは、冬季休業期間に取り組んでいただく課題についてお伝えします。内容をよく確認の上、各自で取り組んでください。締切はいずれも1/12(火)とします。質問などはいつもどおり、質問用Webフォームからお願いします。
情報科
課題内容は検討中です。
数学科
後期考査の点数により課題の内容が異なりますので、どの課題が課されているか各自で確認した上で取り組んでください。
- 課題a「後期考査の復習」(後期考査の得点が45点未満の者全員)
- 問題集用ノートに、正答した問題も含め、後期考査の問題を解き直してください。
- 各問の回答の最初に、その大問・小問の番号を記してください(問題文そのものを書き写す必要はありません)。
- 解き直す際は、自力で解くだけでなく人に聞く、ネットや書籍で調べる、SNSや質問サイトを活用するなどの手段を用いて、満点になるような回答を作成してください(もちろん、回答の内容については各自で理解してください)。
- 締切日の授業時に、問題集用ノートを提出してください。提出された回答を採点し、この課題の評価とします。
- 課題b「後期試験範囲の問題演習」(前期考査の得点が25点未満の者全員)
- 後期試験範囲の問題集(p.38-61(問題62-100))に取り組んだ問題集用ノートを提出してください。
(p.62-63, p.95の問題172-173は提出対象から除きます)
- 提出内容には、休校期間に取り組んだ分を含めて構いません。
- 課題aも忘れず取り組んでください。
- 課題a,bの提出がない場合には、学年末の評価が著しく低くなります。
確認必須の連絡事項はここまでです。ここから下は、興味がある方だけどうぞ。
後期考査のヒントと講評 (参考)
後期考査の解答については、冬季休業後に公開します。ここでは略解やヒント、コメントなどを書いていますので、復習や課題に取り組む参考にしてください。
大問 | 主な内容 | 教科書 | 問題集 | 参考動画(映像授業「Try IT」) |
[1] | 関数 | 関数(2.1.1) | 62 | 関数$f(x)$ |
[2] | グラフ | 関数(2.1.1), 2次関数のグラフ(2.1.2), 2次関数の最大・最小(2.2.1) | 64-71 | 関数のグラフ, $y = a(x-p)^2 + q$のグラフ |
[3] | 平方完成・最大最小 | 2次関数のグラフ(2.1.2), 2次関数の最大・最小(2.2.1) | 74,75,81,82 | 平方完成1, 平方完成2, 放物線の平行移動1, 放物線の平行移動2 |
[4] | 平方完成・平行移動 | 2次関数のグラフ(2.1.2) | 72-74,76-77 | |
[5] | 決定問題 | 2次関数の決定(2.1.3) | 78-80 | 式の決定2, 式の決定3 |
[6] | 2次方程式 | 2次方程式(2.3.1), 2次関数のグラフと$x$軸との共有点(2.3.2) | 87,88 | 放物線と$x$軸の共有点, 共有点3 |
[7] | 共有点 | 2次関数のグラフと$x$軸との共有点(2.3.2), 2次不等式とその解(2.3.3) | | |
[8] | 2次不等式 | 2次不等式とその解(2.3.3) | 95-98 | 2次不等式1, 2次不等式2, 2次不等式4, 2次不等式5, 2次不等式6 |
[9] | 連立不等式 | 2次不等式とその解(2.3.3) | 100 | 連立2次不等式 |
[10] | 背理法 | 逆と対偶(4.1.3) | 172-173 | 背理法 |
[1] 関数
- $f(x)$という記法の意味が分かっていない場合は、教科書p.50を復習しましょう。
- 記法の意味が分かっていても、(2)で代入の仕方を誤っていた答案がありました。$f(-3)$は「$f(x)$に$x = -3$を代入した値」という意味ですが、括弧を使わずに$f(-3) = -3^2 + 3 \times (-3) + 2$と代入していましたが、これは誤りです。2個目の$x$を括弧付きで$(-3)$としているのと同様に、最初の$x$も括弧付きで$(-3)^2$としましょう。
- (3)の値を計算した後に「$a^2 + 7a + 12 = (a + 3)(a + 4)$」とご丁寧に因数分解している答案がありました。もちろん誤りではないのですが、問われていることが何なのかを確認しましょう。
[2] グラフ
- (1) ご丁寧に「$x$」の右上に「2」を書き足していた人もいましたが、問うているのは定義域が制限された1次関数のグラフです。定義域の両端にある点をどう書き表すかについても、確認しましょう。
- (2),(3) 少なくとも、頂点や両端の点、分かる限りの軸との交点の座標はグラフに書き入れましょう。
[3] 平方完成・最大最小
- (1) 平方完成は式変形の一種なので、等号「$=$」の左右で式の値が一致するように変形しなければなりません。
- (2) 「項」「係数」の理解が怪しい場合は教科書p.10を見直しましょう([ウ][エ]の答え方は1種類ではないので、正しい記述なら正答としています)。
- (3),(4) 問題の性質上当然ですが、ここまでの(1),(2)で計算を間違えていると正答できません。
[4] 平方完成・平行移動
- 見慣れない形の方程式でも、平方完成すると「より単純な図形を平行移動したもの」だと分かることがあります。復習する際は、実際にどんな図形になるか、GeoGebraでグラフを描いてみてもよいでしょう。
- (1) 設問の指示通り、「$x$と$y$のそれぞれについて平方完成」します。変形後の式の形(②)を問題文に示しているので、その形に近づくように変形しましょう。②の式で空欄の前に「$+$」「$-$」のどちらがあるかや、空欄が左辺・右辺のどちら側にあるかを確認しましょう。
- (2) $x^2 + y^2 = 3^2$の形の方程式は「原点を中心とする半径3の円」を表しますが、これ自体は数学IIの内容なので問題文中で説明しています。演習で少し扱いましたが、原点(点$(0,0)$)と点$(x,y)$を結ぶ線分の長さは三平方の定理により$\sqrt{x^2+y^2}$となります。この長さが3であるような点の集合${(x,y) | x^2 + y^2 = 3^2}$は、「原点からの距離が3であるような点の集合」となり、円になります。
[5] 決定問題
- (1),(2) 問題集にもあるのと同様の問題ですが、正しい式を立てられているのに、その後に計算ミスが起こっていることが多いです。求めた答えが元の方程式を満たすか確認して、ミスは人に指摘される前に自分で気付けるようになりましょう。
- (3) (2)と同じように解くこともできますが、$xy$平面に試しに3点を打ってみてもよいです。問題文に「条件を満たす2次関数があれば」とあることに注意しましょう。
[6] 2次方程式
$D \gt 0, D = 0, D \lt 0$のそれぞれの場合に、2次関数$y = ax^2 + bx + c$のグラフがどうなるか、想像してみましょう。(6)を選んだ場合は、他の選択肢を同時に選ぶのは止めましょう。
[7] 共有点
集合の共通部分の考え方に基づいて、共有点や不等式の扱いを考えられるかがポイントです。細かい記号の意味に注意しつつ、各文の正誤を判断しましょう。
[8] 2次不等式
- (1) $y = (x - 1)(x - 3)$と$y \lt 0$のグラフを描いて、共通部分を求めてみましょう。
- (3) 2次不等式の「基本中の基本」の問題ですが、「式の形が単純すぎてミスに気付かない人が多くなる」と予想した通りに、$x = 0$の扱いが甘い答案が多数ありました。
- (5),(6) どちらにも「解なし」という同じ答えを書いてしまった人は、$D \lt 0$なのに「解はすべての実数」となるのはどんな場合か、グラフを描いて考えましょう。[6](4)とも関係します。
[9] 連立不等式
2つの不等式をそれぞれ普通に解いて、求められた範囲の共通部分を求めましょう。
[10] 背理法
- 今回は「個別の証明問題を解けるか」よりも「背理法による証明の手順を理解しているか」に重点を置いて、途中まで書いた証明を与えて、続きを書くという形式にしました。
- 「素数が無数にある」という命題の証明は有名な問題で、ネットで検索すればいくつも解説ページが見つかります。また、この命題自体は複数の証明方法が知られており、今回はEuclidの証明を基にしています。
- 「素数が無数にある」という表現だと、最初に読んで意味が取りづらい可能性があるため、否定である「素数がいくつかしかない」という命題も文中に書いておきました。
- 素数の定義は1とその数自身以外の自然数では割り切れない自然数なので、この定義を使って$p$が素数であることを述べましょう。$p$の定義からほぼ明らかですが、「$p$が他の素数とは異なる素数である」ことも明記すると良いです。
総評
- 今回の考査範囲は平方完成、グラフの作図、最大値・最小値、2次不等式などポイントが絞りやすい内容でしたが、事前にこれらのポイントを復習せず試験に臨んでいる答案が多くありました。日頃から計画的に学習を進め、点数を大きく落とすリスクがないようにして試験に臨みましょう。
- 試験前には、まだできていないことは何か確認した上で、基本的な問題は解けるように準備した上で、生活リズムや体調を整えましょう。
- 問題を解くときには問題文をよく読み、「何を求めるのか」をよく確認した上で解きましょう。
- 方程式でも不等式でも、求めた解にあてはまる適当な値(例えば、解が$x \lt 3$なら$x = 2, 0, -1$など)を使って、問題の条件を満たしているか確認しましょう。
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