数学科授業FAQ

このファイルには、数学科の授業でよく尋ねられる質問(FAQ)について、回答をまとめています。

「数学I」はどのような科目ですか?

数や式、変数や関数の理解に基づいて二次関数や図形、データに関する問題を論理的に解決し、他者が納得できる形式で説明する能力を育成する科目です。

一般的な高校で扱う数学科の科目には、「数学I」(2次関数、三角比、集合、命題)、「数学A」(確率、整数、図形)、「数学II」(複素数、図形と方程式、指数・対数関数、三角関数、微分・積分)、「数学B」(ベクトル、数列)、「数学III」(複素数平面、極限、微分・積分)があります。いわゆる「文系」は「数学I」「数学A」「数学II」、「理系」は「数学III」まで履修することが一般的ですが、本校では「数学I」のみを開講します。そのため授業では、「数学I」以外の内容も一部取り入れます。

「数学I」の授業で年間に行う内容を教えてください。

下記のように行う予定ですが、授業時間数の関係などで順序や内容を変更する可能性があります。

単元主な内容問題集関係する資料
6数と式・集合と命題整式(1.1節), 集合(4.1.1), 実数(1.2節), 1次不等式(1.3節)p.4-35, 86-89
7集合と命題命題と集合(4.1.2), 逆と対偶(4.1.3)p.90-95
82次関数関数とグラフ(2.1節), 2次関数の最大・最小(2.2節)p.38-51
92次関数2次関数と方程式・不等式(2.3節)p.52-61
10図形と計量鋭角の三角比(3.1節), 鈍角の三角比(3.2節)p.64-75
11図形と計量図形の計量(3.3節)p.76-83
12課題学習一般角, 弧度法, 三角関数, 波動
1データの分析データの整理と分析(5.1節)p.98-103
2データの分析データの相関(5.2節)p.104-105

「数学I」の授業の実施場所はどこですか?

原則として、2FのHR1教室で実施しますが、授業内容の関係でコンピュータ室で実施することもあります。

「数学I」の授業には何を持参すればよいですか?

毎回の授業に、教科書『数学I』(啓林館)、筆記具授業用ノート(ルーズリーフやタブレットも可)を持参してください。また、授業用ノートとは別に問題集用ノートを作成し、自習に活用してください。

授業用ノートはどのように記録しますか? 授業用ノートには何を書くべきですか?

授業用ノートに電子機器を用いる場合は、OneNoteなどのノートアプリでのノートテイクを推奨します。授業用ノートの提出を課す予定はありませんので、何かを書かなければならないという指定はしませんし、提出用に授業用ノートの中身を整える必要はありません。義務教育ではありませんので、各自にとって必要な内容を自身で判断して記録すれば良いです。

授業で何を学べば良いですか?

科目からの要請としては、授業で扱う概念を理解し活用できることを求めます。他の概念との関係性を意識して概念を体系的に理解し、概念の定義と語句を関連付けた上で、社会の事象を概念を用いて分析したり、問題の解決に応用したりすることが必要です。そのために、授業での活動機会や配布資料を活用する他、必要な事柄をノートに記録して後から参照可能にすることが重要です。

但し、高校は義務教育でもなく、進路も人それぞれですから、そもそも、一律に「これを学ぶべき」というものはありません。授業では、全員に必要だと教員が考える内容を扱いますが、各自の進路を見据えて必要な資質や能力は何かを考え、それにつながる事柄を必要に応じて学ぶべきです。

授業で重要な部分はどこですか?

上のQでも記したとおり、根本的には「あなたが必要だと感じる事柄」が重要な部分です。授業を担当する教員の立場で言うならば、授業で扱う内容はすべて重要だと認識しています。授業では重要度の低い内容は割愛し、これ以上削れないくらいには精選しています。もしそれ以上に学習する内容を減らしたいのであれば、各自で内容の重要度を判断してください。

授業で扱う内容が難しいです。

入学時点の能力にさまざまな差がある以上、一人ひとりにとって最適な授業を実施できるわけではないため、必要に応じて主体的に活動して学ぶ必要があります。何ら主体的に活動せずに理解できる程度の授業は行いませんので、ご了承ください。授業で扱っている抽象論を実際の例に各自で適用したり、各自の認識に基づいて理論を再構成しながら、概念を理解してください。なお、語句などは、適宜ネット上の辞書サイトやWikipediaなどを活用して各自で調べてください。

授業で扱う内容が易しいです。

恐れ入ります。精進します。より深い内容は、補助資料やネット上のリソースを活用して学習してください。

授業中に質問しても良いですか?

授業の内容など、不明な点は生徒間で聞き合ってもらって構いません。

「数学I」の授業は教員1名で実施しますので、不明な点はできるだけ生徒間で解決してもらうようお願いします。それで解決しない場合は、教員に質問してください。質問があれば教員は可能な限り対応しますが、緊急時を除き、申し出がなければ皆さんが不利益を被っていても特に対応しませんので、必要な事柄は各自で申し出てください。

予習・復習は必要ですか? 何をすればよいですか?

予習については、上の年間予定を参照して「教科書の説明を読む」「教科書の例題を読む」「Web上の解説動画などを見る」「問題集の問題を問題集用ノートに解く」の順に、できるところまで取り組むと良いです。その上で、理解できていない問題に印をつけておくなど、各自の課題を明確にして授業に臨むようにしてください。

復習については、予習の手順の続きに取り組みましょう。各自のスケジュールに応じて、都合のつくときに取り組んでいただいて構いませんが、授業の範囲とあまり差が生じないようにしましょう。問題集用ノートは、必要に応じて提出を求めることがありますので、計画的に取り組んでください。

課題はどの程度課されますか?

「数学I」も授業科目の1つとして実施していますので、当然ながら授業外で取り組む課題も課します。また、夏休み、冬休みなど長期休業の際は、別途課題を出します

授業に欠席した場合、どうすれば良いですか?

授業の内容については、後日、他の生徒に質問してください。大半の資料はWeb上で配布していますので、そちらも参照してください。次回の授業の際、必要であれば前回の内容の説明や、資料の配布などを行います。

考査はどのような形式で実施しますか?

出題する分野により、さまざまな形式で出題する筆記試験を実施します。原則として記述問題ですが、証明や計算、グラフの作図などの他、短文の文章記述を出題することもあります。

考査は年2回実施予定です。考査の2週間ほど前には、授業時間内に考査の出題範囲などを連絡します。

成績はどのように算定されますか? どの程度の成績を目標にすべきですか?

考査の得点、各種の提出物、授業中や実習の活動内容などを基に算定します。定められた回数以上出席し、考査の得点と提出物について一定の質と量が揃っていれば、単位を落とすことはまずありません。前期は前期の内容で成績を評価しますが、後期は学年末のため、「前期+後期」で成績を評価します。学年末の成績には前期の評価が多分に関わってくるので、前期でかんばしくない成績になった方は注意してください。

なお数学科の授業は1年生にしかないため、いわゆる「調査書」には「数学I」の学年末の成績がそのまま記載されます。大学入試で一定の成績が必要な推薦枠の活用や、奨学金の申請を検討している場合は、それなりの成績を取れるよう努力してください。そうでない場合は、成績が良いに越したことはありませんが、単位を落とさない範囲で他教科との配分を考慮して学習してもらえれば十分です。考査であぶり出された学習の不十分な点については、後日の復習をお願いします。