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Section 3.1 問題解決

数学では、未知の事柄がある状況を問題(problem)として捉え、問題を解決(solve)して未知の事柄を明らかにすることを目的とする。 より厳密には、未知の事柄がある状態を「現在の状態(As-Is)」、未知の事柄が明らかになった状態を「目標の状態(To-Be)」として、現在の状態と理想の状態の間に差があることを、問題(problem)だと定義する[1][2]。 図3.2に、問題とその解の関係を示す。

また、ある問題について現在の状態から目標の状態へ至る道筋を、その問題の(solution)という。 解は必ず1つであるとは限らず、解が複数あることや、解が1つもないこともある。 解が複数ある場合、早く目標に到達できる解もあれば、目標に達するまで時間がかかる解や、高速だが正確性に欠ける解、機械を使えば計算できるが人手で扱うのは難しい解など、さまざまなものがある。 そのため、その場その場の状況に応じて、適した解を選ぶ必要がある。

定義 3.1. 問題.
目標の状態(To-Be)と現在の状態(As-Is)の間にがあるとき、この差を問題(problem)という[1]現在の状態から目標とする状態に至る方法を見つけることを問題解決(problem solving)といい、この方法をその問題の(solution)という[2]
3.2. 問題の定義

より具体的な数学による問題解決の過程を、図3.3に示す[3]

3.3. OECDによるモデル