Section 5.4 メディアが個人に与える影響
我々はメディアを媒介としてコミュニケーションを図り、メディアを通じて情報を得る。 そのため、メディアは我々が直面している世界の現実がどのようであるか、という認識の形成に寄与している。 この、現実がどのようであるかについて個人がもつ認識を現実イメージという[14]。
コミュニケーションで得られる情報は不完全であり、また情報は主観的なものである以上、現実イメージと現実は異なっている。
\begin{equation*}
(\text{現実イメージ}) \neq (\text{現実})
\end{equation*}
人間はしばしば、自分が見聴きした情報を正しいものと信じる傾向にある。 つまり、自らがもつ現実イメージが実際の現実そのものだと信じやすい。 そのため、現実イメージと現実の違いには常に留意する必要がある。